前回のブログで少し触れた、都内某所のRC3階建て住宅のアフターフォローに行ってきました。
正確には私名義の設計案件ではありません。
今年某カプセルマンションがとうとう取り壊しになりますが、
その設計を行ったK設計事務所での私の設計担当建築です。
本来ならばK事務所が診るべきでしょうが、私が一番分かるだろうということなのです。
今日はエレベーターに備え付けの非常電話が使えないとのことでエレベーターピットに入って点検です。
どうやらMDF盤からピット内のコネクター迄の電話線が切れているのではないかとの見立て。
その他インターホンや電気錠、電動シャッターなどの不具合も、湿気のせいでの電気系統の故障かと思っていました。
エレベーター内電話は弱電ですがこれも、ある意味電気系統の故障です。
この建物、特に1階は3方を土に囲まれた半地下状態なので湿気が籠るのかと思いましたが、
土被りの2重壁を覗くとカラカラに乾いています。これはやはり、、
住宅は人が住んで毎日新しい空気を入れ替える必要があるんものだと切実に思いました。
ガラスブロックに囲まれた階段室のカーペットも20年経った今でも新品同様に奇麗です。
全てが特注のこの住宅、随所に趣向を凝らしたしつらえが。
空調は隠蔽式、鉄製のドアにはナラの無垢材が貼られ、枠内仕込みのドアチェックと隠し丁番、居室の照明は全て間接照明etc
当時は当たり前のように思っていたこんな設計ができたことは
今になって初めて「良い経験」という財産だったのだ、と思うのです。